解説 化粧品業界の販売チャネル
通販化粧品

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通販化粧品とは?

通販化粧品とは、テレビやインターネットを通じて販売される化粧品のこと。商品を店舗に流通させるのではなく、メーカーが開発から販売までを一手に担うSPA型ビジネスモデルで展開されています。

通販化粧品とひとくくりに言っても、販売媒体は様々。例えば、若い世代向けの商品がインターネットで販売されているのに対し、中年層向けのドモホルンリンクルや山田養蜂場のCMはテレビ・新聞でよく見かけます。このように、ターゲットの生活スタイルに合わせた選定がなされています。

  • AmazonやE!マツモトキヨシ、アットコスメなどの化粧品サイト・通販サイト
  • 各メーカーが独自に解説したECサイト
  • テレビコマーシャルや通販番組
  • 新聞、雑誌広告
  • その他ダイレクトマーケティング広告

販促や開発の部門がネットや広告を通じて顧客の反応を直に把握できるのが、このチャネルの特徴です。そのためターゲットをより絞り込んだ商品が多く開発されています。代表的な商品は、スキンケア・アンチエイジング関連。ほかにも、保存料を使わない無添加化粧品が多く開発されている特徴も。これは店舗を介さないため鮮度の高い商品を提供しやすいためです。

中にはDHCやオルビスのように実店舗を持つ企業もありますが、売上の90%以上は通販側。店舗は、あくまで相談窓口や試供品の配布など、広告塔として機能しています。

通販化粧品の消費者層

通販化粧品の消費者層は、主に二通り。

ひとつは、日中働いていて、店舗に買いに行く時間がない人たちです。出産や育児で買い物に行きにくくなったことを契機に、これまで百貨店派・バラエティコスメ派だった人が、通販化粧品にシフトするケースも。また、店頭購入が恥ずかしい場合や、定期購入で毎回買いに行く手間を減らしたい人も多く居ます。

もう1つは、バラエティコスメの消費者層にも通じる層。具体的には、"みんなの評判をもとに化粧品を選びたい"という人たちです。独自のブランドイメージと高級感で消費者の所有欲をくすぐる百貨店化粧品とは対称的に、通販化粧品は、口コミやweb限定価格といった触れ込みが話題となり、『良いと言われる商品、お得な商品を使いたい』層に支持されています。

主な企業とブランド

インターネットを中心としたメーカー

DHC、ファンケル、オルビス、
ドクターシーラボ

テレビ・新聞・雑誌を主体としたメーカー

再春館製薬、ドモホルンリンクル、山田養蜂場、プロアクティブ(ガシーレンカー)

業界自体の歴史が浅いこともあり、設立20~30年以内の新しい企業が多い傾向にあります。また、販売店舗を持たないため開業障壁が低く、他業種から参入した企業や、小さなベンチャー企業が多く存在しています。

そのため、1つの商品で売上の大半を支えている企業も多く、消費者の関心が変化したり、いちど不良品が出ただけで、即経営が悪化したりするシビアな面も。当時、業界で5位以内の売上を誇っていた某企業が、主力商品でアレルギー問題を引き起こし、経営が危ぶまれる自体に陥ったのは記憶に新しいでしょう。

余談ですが、福岡本社の企業が多いのは、現在の通販化粧品のプロモーション手法のベースとなるダイレクトマーケティングのメッカが福岡だったため。通販化粧品業界には、マーケティング企業をはじめ、化粧品以外の業界からも多くの企業が参入した過去があります。

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