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解説 化粧品業界の販売チャネル
バラエティコスメ
- page1バラエティコスメとは?/消費者層/主な企業とブランド
- page2バラエティコスメ業界の規模/歴史/今後の展望
- page3バラエティコスメ業界で働く人々/転職のしやすさ
バラエティコスメ(小売店化粧品)とは
バラエティコスメ業界とは、主にスーパーやドラッグストアなどに卸される低価格化粧品のこと。具体的には下記に代表される流通チャネルを指します。
- 『メイクアップソリューション』や『ローズマリー』のような専門店
- イオンや西友に代表されるGMS(ジェネラルマーチャンダイズストア)
- プラザやロフトや東急ハンズのようなバラエティストア
- 全国のドラッグストア など
百貨店と違って、メーカーが店舗内に売り場を構えたり、美容部員を派遣したりすることがないため、消費者は広い売り場の中で、いろんなメーカーの商品を自ら見比べ、テストし、購入することができます。この販売スタイルは、百貨店化粧品の「カウンセリング販売」と対比して「セルフ販売」と呼ばれています。
なお、ひとくくりに小売店と言っても、価格は流通チャネルごとに異なります。ドラッグストアやGMSではディスカウント価格で、コンビニエンスストアやバラエティストアでは基本的に定価で販売されています。そのため、バラエティコスメの中でも、「とにかく安く多くの人にリーチしたいからドラッグストアで販売」「値引き販売はしたくないからバラエティショップにだけ流通」など、メーカーの戦略に合わせたチャネル選択がなされています。
バラエティ化粧品の消費者層
バラエティ化粧品は、数百円程度のリーズナブルなコスメから数千円の本格化粧品までさまざまです。
豊富なラインナップに比例して購買層も10代~50代以上と幅広いのが特徴で、「だれでも自分で選んで買える」気軽さが、幅広い消費者のニーズに支持されています。「予算や自分の好みに応じて自ら化粧品を選びたい」という消費者はもちろん、百貨店に対して「敷居が高そう」と感じる消費者、近年ではジュニア層をターゲットにした商品が開発されたこともあり、小・中学生がお小遣いを握りしめて売り場に来るという風景も見られます。
また、男性の身だしなみ意識の高まりと、メーカー各社のスキンケア製品を中心としたメンズ化粧品への注力が相まって、近年では男性用化粧品の市場も広がりつつあります。
主な企業とブランド
大手老舗
資生堂、カネボウ、コーセー、
ピアスなど
最近注目のオーガニック系化粧品ブランド
ナチュラグラッセ、MIMC、
アヴェダなど
百貨店化粧品でもおなじみの大手企業から、中小企業、ベンチャーなど様々な企業が顔をそろえるのがこの業界。肌研(ハダラボ)のロート製薬や参天製薬といった製薬メーカー、写真フイルム技術を応用したアスタリフトの富士フィルム、他にもサントリーや味の素、グリコといった食品メーカーなど、他業種からの参入も目立ちます。百貨店化粧品のように、直営店を立ち上げたり、美容部員を派遣したりする必要がないため、参入障壁が低いのがバラエティコスメの特徴です。
加えて近年は化粧品の開発を代行する企業が表れたことで、「こんな化粧品を作りたい」というアイディアを持つ個人事業主までもが続々と参入。大手各社が何十年と鎮座する一方で、毎年何十・何百という中小メーカーが新規参入と撤退を繰り返す、競争の激しい市場です。
『バラエティコスメ』の解説(全3回)
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