解説 化粧品業界の販売チャネル
バラエティコスメ

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バラエティコスメ業界で働く人々

バラエティコスメ業界では、冬は保湿系スキンケア、夏は日焼け止め、バレンタインやクリスマスの限定商品など、季節やイベントに合わせた商品が数多く開発・製造・販売されています。そのため、バラエティコスメ業界で働く人々は、シーズン商品のリリース前、夜遅くまで仕事をする場合があります。
百貨店化粧品業界で働く人々のエネルギーがブランドへの愛着とするならば、バラエティコスメ業界で働く人のエネルギーは化粧品そのものへの愛。多くの“コスメフリーク”層が活躍しています。
流行に合わせて様々なバラエティコスメを購入し、自ら試したり、レビューしたりすることが好きな方が、自らの研究結果やアイディアを活かして働いているのです。
医学的な臨床研究を重ね、数年かけて商品を開発する百貨店化粧品とは異なり、バラエティコスメではアイディアを活かして、短期間で開発するケースが多いのも特徴です。また、中小企業が多いため、一人ひとりの仕事の幅が広く、企画から広告・プロモーションまで深く関われるチャンスにも恵まれています。こうした“自分の想いを形にしやすい”という点は、この業界で働く人のやりがいの1つになっています。

転職のしやすさ

募集が多い職種は、営業職と商品企画。加えて近年では、SNSプロモーションを加速させるべく、マーケティング職や、PR職の中でもSNS活用に特化したデジタルPR職というポジションを採用する企業も現れています。
ベンチャーや中小企業が多く採用が活発な反面、経験者採用が多く行われているのも、この業界の特徴です。少数精鋭の企業が多いため、社内で1から育てられるほどのマンパワーがなく、即戦力人材が好まれがち。特にマーケティングやデジタルPRは、SNSマーケティングの実務経験だけでなく、実績面もシビアに見られる場合があります。
とはいえ、決して未経験募集がないわけではありません。膨大な数の企業がしのぎを削ることから、求人数は他チャネルより多く、その内容も多彩です。企業によっては一つの職種が別の役割も兼務している場合があり、キャリアアップやキャリアチェンジの可能性は大いにあるといえるでしょう。
小規模メーカーが多いことから、商品がヒットした途端急激に増員が行われたり、主力商品が頓挫し突如採用がストップしたり…採用市場の変化はめまぐるしいものがあります。今後の求人トレンドを読む意味でも、企業の将来性を見る意味でも、流行商品は必ずチェックしておきましょう。

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『バラエティコスメ』の解説(全3回)

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