通販化粧品について - 働く人々・転職について

通販化粧品業界で働く人々

通販化粧品業界では、消費者心理を分析する“マーケットイン”寄りの考え方に重きを置く人が多く活躍しています。
百貨店化粧品の醍醐味が「ブランドのイメージや世界観で引き込むこと」だとしたら、通販化粧品の商品開発やプロモーションは「自ら“ヒット商品”の種を探し出し、良い商品を作り出す過程にある」と言えるでしょう。

そのため、消費者行動を分析したり、論理的に計算して施策を講じたりする人や、自分の施策1つで売上が大きく変わることにやりがいを感じる人に人気があります。一方で、他のチャネルほど「化粧品」に対する思い入れが強くない人も多いです。Webマーケティング自体に興味があり、マーケッターとして自身のキャリアを考えているため、ITのような別業界や他の商材の通販企業から転職してくる人も少なくありません。

なお、化粧品はSNSでの露出が活発なため、近年では、SNSマーケティングを学びたい人が通販化粧品企業の門戸を叩く姿も見受けられます。

転職のしやすさ

現在、通販化粧品業界の中でも特に求人が多いのは、マーケティングと販売促進。SNSマーケティングとCRMマーケティングの強化に伴い、募集が活発化しているため、経験者は出身業界問わず引く手あまたの状況です。但し、即戦力が求められるため、マーケティング業務未経験者の採用には消極的な傾向にあります。

上記以外では、ヒット商品を1つしか持たない企業が二本目の柱を生み出すために商品開発を募集するケースや、商品の問合せに答えるカスタマーサポートの募集も比較的多く発生しています。

また、ECサイト構築やリニューアルに伴い、WebディレクターやWebクリエイター職の採用もまだまだ続いています。同職種はECサイトのディレクション経験が重視されるため、化粧品業界未経験であってもじゅうぶんに転職が可能。

その他の職種に関しても、退職者が出た際の欠員補充を中心に募集が行われており、求人は比較的多くある状況といえるでしょう。

通販化粧品業界の転職のポイント

通販化粧品業界における転職は、企業選びがとても重要です。先述の通り、会社の売上が特定の商品に依存するケースがあるため、経営に思わぬ波が訪れることも。

多くの企業は設立間もないベンチャー。従業員数も、美容部員・営業部員を抱えていないため、決して多くありません（百貨店化粧品メーカーでは、全社員の7～8割を美容部員・営業部員が占めています）。そのため、歴史や規模感といった数字よりも、会社の価値観やプロモーションスタイル、社風で企業を見極めることが大切になります。

まずはホームページで企業理念を確認することはもちろん、その企業が展開しているSNSはできる限り全て（Twitter、Facebook、Instagram、YouTube、LINEなど）目を通しておきましょう。可能であれば興味のある企業で実際に働いている社員の声を聞いておくと、社風について知ることができます。

加えて、代表者の人柄・考え方も企業選びを行う上での重要なファクターに。特に通販化粧品の場合、代表者（創業者）がIT・マーケティング出身なのか化粧品事業出身なのかによって、社風や企業スタンスが大きく変わります。代表者の経歴やインタビューなどは、忘れずにチェックしておきたいところです。

調べても必要な情報を入手できない場合には、当社を含む、人材紹介会社のコンサルタントに相談してみましょう。

『通販化粧品』の解説（全3回）