化粧品業界の職務経歴書の書き方 マーケティング職編
化粧品業界で転職する際に必要な職務経歴書。今回はマーケティング職の職務経歴書について、書き方とポイントを解説していきます。
※このページでは職種別に職務経歴書の書き方を解説します。全ての職種に共通する、化粧品業界の職務経歴書の基本的な書き方は下記をご参照ください。
化粧品業界のマーケティング職向け 職務経歴書テンプレート
Wordですぐ使える、マーケティング職専用の職務経歴書テンプレートをご用意しました。下記のリンクよりダウンロードの上、ご活用下さい。
《マーケティング職》職務経歴書サンプル(Wordファイル)
マーケティング職の職務経歴書作成のポイント
マーケティング職の職務経歴書作成のポイントは、次の2点です。
・何の分析・調査を行ってきたかを明確にする
・自分の調査から商品化されたアイテムの実績(売れ行きや人気など)を明示する
そもそも職務経歴書は書類選考の上でかなり重要視されるものですが、マーケティング職の場合は他の職種と比べても、よりいっそう判断材料として重視される傾向にあります。
なぜなら、マーケティング職の仕事が、実績ひとつとっても数字で表しやすい、定量的なものだからです。これまであなたが業務を通じて行ってきたこと、つまり経験の幅やその業務を通じて達成した成果を、端的かつ客観的に書類で表すことができます。
加えて、マネジメント側でもない限り、他職種と比べるとコミュニケーション力もそこまで重視されません。そのため、マーケティング職の転職は、面接に至る前、職務経歴書の時点でほぼ勝負が決まるといっても過言ではありません。
職務経歴書の内容だけでほぼ正確にスキルを想像できるため、面接で実際に会わないうちから、おおよその評価が決まってしまうのです。
では、職務経歴書の中でこれらをどう伝えて行くべきか。見本を元に解説していきます。
マーケティング職の職務経歴書の書き方
マーケティング職の【職務概要】の書き方
職務経歴書の冒頭にくる職務概要の欄は、あなたのキャリアを一言でまとめる部分です。基本的には2~3行程度の分量で。無理に文章化せず、箇条書きで構いません。
見本にならい、1行目にはマーケティング職としての経験年数と、これまでの経験社数を記載。2行目には、どんな調査・分析を手がけてきたのかを端的に示します。AtoZのように、行ってきた仕事の幅がわかるような書き方が望ましいでしょう。
【職務経歴】欄1.勤めていた(いる)会社について
職務経歴欄(勤めていた会社)の記入見本
まずは、見本のように会社の規模をひととおり説明します。
・会社区分…株式公開について記載。東証一部、JASDAQ上場、非上場など
・事業内容…会社の主な事業内容を明記。
・資本金と従業員数…企業のホームページなどを確認し最新の正確なデータを記載
その上で、雇用形態を説明。
・雇用形態…正社員、契約社員、派遣、アルバイトなど
上記の後、配属先を明記します。まず何年何月にどの部門のなんという課に配属されたのか。途中で昇格があった場合もアピールになりますので忘れずに書きましょう。
【職務経歴】欄2.<主な担当業務>の書き方
主な担当業務欄では、まずマーケティング職としてその会社で行っていたことの概要を示します。見本のように、自社のどんな化粧品の何を担当していたか、携わった化粧品の種類とブランド名をすべて記載していきましょう。
「自社化粧品に関する調査」と書いても、採用担当者には何のことか伝わりません。あなたがどんなに有名な企業に勤めていた場合でも、「あなたの会社のことも商品のことも全くわからない人である」という前提で、細かく具体的に記載することが重要です。
人によってはかなり多くなってしまうかもしれませんが、省略するのはNG。幅の広さがそのまま評価に繋がると思って、すべて洗い出すことが大切です。
続いて、具体的に携わった業務内容を羅列します。こちらも仕事の幅・経験が評価に直結しますから、箇条書きで書き忘れなく、すべて記載すること。
「何の分析・調査を行ってきたか」は、調査内容や調査目的はもとより、調査対象者の年齢や性別など…幅広くいろんな案件を手がけてきた人ほど評価に繋がります。こちらも人によってはかなり多くなってしまうことが予想されますが、その場合は見本のように、業務内容を大きくいくつかに分けて書くと良いでしょう。見やすいレイアウトを心がけましょう。
経験が少なく、それほど幅が広くないという場合は、応募する求人で求められている(担当することになる)調査・分析と一致するものが書かれているかが重要になります。
インサイト調査やチャネル戦略などの業務経験は高評価に
コンシュマーインサイト/ショッパーインサイト調査やチャネル戦略など…重要度の高いマーケティング業務を行っていた場合は、目立つ場所に明記しましょう。他の基礎的な業務よりも先に、目に付きやすい位置に記載しておけば、それだけであなたのスキルの高さと経験の豊富さが伝わります。
業務を調査会社に委託していた場合は要注意
調査会社に依頼しながら調査業務を行っていた人は、単なる窓口業務しかしていないと誤解されないよう、書き方に注意が必要です。
調査会社から送られてきたデータを関係各所に渡す際に、各部署が欲しい形に抽出・加工していたのであれば、それを忘れずに明記しておきましょう。自分でも考え、手を動かしていたことを伝えることが肝心です。
【職務経歴】欄3.<Topics>を書く
マーケティング職がTopics欄で伝えるべき内容は、どのような分析・調査業務を行うことができるかを記すことです。イメージとしては、上で羅列した中から、特に応募する求人に対して強みになる部分だけを抽出し、自分の得意業務だとアピールすること。加えて、「それができるから、応募先企業にどう貢献できるのか」を端的に文章で説明することです。
インサイト調査やチャネル戦略といったより専門性の高い業務を行っていた場合は、Topicsでもアピールを行いたいところ。調査・分析を行うだけでなく、その結果から得られた情報を元に、戦略へと落とし込んで提案することができる人材だということを伝えましょう。
【職務実績】欄の書き方
マーケティング職の実績というと、「どんな調査をしたか」ですが、それは前段で既に記載しています。ここでは自分の調査・分析から生まれた商品が、世の中からどのような評価を受けたのか…売上や、メディアの人気ランキングでの順位などを、数字で書きましょう。
マーケティング職は、言うまでもなくモノづくりの川上です。マーケティング職が導き出した調査結果から新製品が生まれるわけですから、企業側としては、「ヒット商品誕生のキッカケを作れる」人材を求めています。あなたの調査・分析から生まれた商品のうち、特に売れ行きがよかったものの売上高や出荷実績を、正確な数字で載せましょう。
【資格】欄と【PCスキル】欄の書き方
マーケティング職は、特に資格が問われる職種ではありません。
但し、外資系企業の場合は英語の資料を読み解く機会が多いため、そういった企業に応募する際は、自信の英語力を示せる資格や級・点数(オススメはTOEIC)を記載しておくと良いでしょう。
大切なのはPCスキル。特にAccessの使用経験、Excelであれば中級以上(マクロ、ピボットテーブル、計算式、VLOOKUP関数が使えること)のスキルが求められます。Excelに関しては、見本のように使用できる機能まで具体的に書いておくようにしましょう。
【自己PR】欄の書き方
自己PR欄は、ここまでの内容を振り返りながら、「いかに自分が応募先企業にとって相応しい人材か」をアピールする職務経歴書の総まとめです。ここまでで記載した内容、盛り込むことができなかった強みなどを総括しましょう。
まずはあなたのスキルの幅を示します。
・幅広い消費者を対象とした調査を行ってきた(性別・年齢・タイプなど)
・幅広い種類の調査・分析業務を行ってきた
という2点に加えて、下記3点はマーケティング職として差が付きやすいスキルです。ここまでで盛り込むことができていない場合も、経験があるなら必ず明記しておきましょう。
・マネジメント経験の有無
・社長や役員などの上位者に対してのレポーティング経験の有無
・他部署との共同作業経験の有無(および内容や頻度など)
ただし、これらのマーケティング職としての強みを挙げるだけでは、自己PRとしては不十分。
重要なのは、「これだけのことを行ってきた」「だからこんな風に貴社に貢献することができる」という締めに落とし込むこと。「自分を採用することで企業にどんなメリットがあるか」を具体的に感じさせる書き方を心がけましょう。
まとめ
マーケティング職の職務経歴書のポイントは、
・何の分析・調査を行ってきたかを明確にする
・自分の調査から商品化されたアイテムの実績(売れ行きや人気など)を明示する
の2点を明確にすることです。1点目は、調査内容や調査業務の幅を示すだけでなく、どんな対象者に対して行った調査なのか…調査対象・案件の幅広さを示すことが大切です。
加えて、マネジメント経験や、インサイト調査・チャネル戦略といったより専門性の高い業務の経験、役員クラスへのレポーティング経験、他部署との共同作業を初めとする社内コミュニケーションの事例も、高評価に繋がりやすいもの。
幅広い業務経験・応募する企業の求人に合致する業務経験を挙げ、「だから貴社にこう貢献できます」というあなたを採用するメリットをイメージさせることがゴールです。
マーケティング職とは
新商品の開発やプロモーションに繋がる市場調査を、リサーチャーや外部の調査会社を動かしながら実現する職種です。アンケート調査の内容やインタビュー内容など…膨大のデータを分析するだけでなく、その中から「答え」を見つけ出し、戦略や商品開発へと繋げていく“化粧品作りの第一歩”とも言える仕事です。
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