2017年12月 化粧品業界のトレンド

2017年12月06日

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2017_12月トレンド_画像百貨店化粧品市場の現在

依然として好調な百貨店化粧品市場。日本百貨店協会のデータを見ると、化粧品市場は31ヶ月連続で売上が伸び続けています。

売上好調の背景にインバウンド需要があるのはもちろんですが、各ブランドが既存顧客の活性化に向けた取り組みを強化してきたことも理由の一つです。

 

これまで、既存顧客を活性化させるためにCRMツールを用いる百貨店チャネルのブランドは多くありませんでした。しかし昨今は、通販チャネルで特に成功しているCRM施策を、百貨店チャネルでも積極的に取り入れる動きが加速しています。

 

CRMツールを用いて顧客データを管理することで何ができるのか。たとえば、これまでに購入した商品の特性によって季節ごとのDMやキャンペーンチラシをカスタマイズして郵送することが可能です。また、ロイヤルカスタマーの商品購入履歴を分析し、それぞれの嗜好に沿った新製品が出るタイミングで電話をかけることもできます。

接点を持つべき適切なタイミングがわかるという点がCRMツールの利点であり、この施策により既存顧客・休眠顧客の活性化に成功している企業も増えてきています。

 

積極的にCRM施策に取り組んでいる企業としては、資生堂が挙げられます。資生堂は、顧客と商品・ブランドを結びつけるプラットフォームとして「ワタシプラス」というサイトを2012年にリリース。今年6月には、「ワタシプラス」によって得たデータとLINEアカウントを連携し、顧客ごとに出し分けたメッセージを送ることのできる「LINEビジネスコネクト」を業界内でいち早く導入するなど、さまざまな施策を行っています。

今後も、各企業でこうした動きは加速する事が予想されます。

 

これまで、CRM施策に携わっている方が化粧品業界で転職しようとすると、候補として出てくる転職先は通販チャネルばかりというケースが多かったかと思います。しかし上記の流れから、現在では百貨店チャネルの企業が募集するCRM職種関連の求人も増加傾向にあります。興味のある方は、この機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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