化粧品業界の職務経歴書の書き方 商品企画職編
化粧品業界で転職する際に必要となる職務経歴書。今回は商品企画の人の職務経歴書の書き方とポイントを解説します。
※このページでは職種別に職務経歴書の書き方を解説します。全ての職種に共通する、化粧品業界の職務経歴書の基本的な書き方は下記をご参照ください。
全職種共通・化粧品業界の職務経歴書の書き方
化粧品業界の商品企画職向け 職務経歴書テンプレート
Wordですぐ使える、商品企画職専用の職務経歴書テンプレートをご用意しました。下記のリンクよりダウンロードの上、ご活用下さい。
《商品企画職》職務経歴書サンプル(Wordファイル)
商品企画の職務経歴書作成のポイント
商品企画の役割は、会社ごとにそれほど変わるものではありません。ですが、幅広い仕事のどこからどこまでを担ったか、そこでどれくらい実績を出したかは、個々人によって大きく異なるところです。あなたが商品企画として何年の経験があるのか、だけでなく、読んだ相手があなたの商品企画としての力量をはっきりイメージできるよう、職務経歴書には次のポイントを押さえた具体的な記述を。
化粧品業界の商品企画が職務経歴書で評価されるポイント
化粧品業界の商品企画が職務経歴書で評価されるポイントは、次の2つです。
1.仕事の幅(特に企画以外の仕事をどこまで行っていたか)
2.実績(アイディアから商品化に至った数)
まず、商品企画としてどれくらいの範囲の仕事をこなしていたかを伝え、その上で、どのような実績を出していたのかを伝えることが大切です。
それでは、これら2点を具体的に盛り込んだ職務経歴欄の書き方を見ていきましょう。
商品企画の職務経歴書「職務経歴」欄の書き方
1.仕事の幅(特に企画以外の仕事をどこまで行っていたか)
商品企画として行った仕事の幅を記します。メイン業務は企画ですが、それは商品企画であれば誰でも行っていること。企業側が知りたいのは、むしろ企画・アイディア出し以外の業務、すなわちゴーサインが出た企画を商品化させるまでのディレクション業務をどれくらい行ってきたかです。<主な担当業務>という欄を設け、その中に記しましょう。
まず、<主な担当業務>という見出しの下に、簡単な職務の概略と担当ブランドを記します。続いて、「■自社化粧品(携わっていた商品の種類)の商品企画・開発」という見出しを立て、行っていた業務を箇条書きにします。ここで、企画以外のディレクションを中心とした業務内容をすべて出し切るようにします。
また、販促やブランド管理にも携わっていた場合は、「■自社化粧品の商品企画・開発」と同様の見出しを立て、それぞれの概要を文例に倣って記載しましょう。
・化粧品の中身(バルク)の知識を知っていると評価が高い
化粧品の成分や配合に関する知識がある人は、「原料、処方に関わる研究部門・製造メーカーへの開発・調整依頼」のところに、それがわかるよう明記しておきましょう。
例:
原料、処方に関わる研究部門・製造メーカーへの開発・調整依頼
(配合の指定や分量の細かな調整まで自ら研究者と折衝し決定)
商品企画は、ご存知の通り文系出身者の多い仕事です。そのため、独学で処方・成分について理解を深めている人、特に研究者と成分量をどう配合・調整するかなど…突っ込んだ話までできる人はかなり評価される傾向にあります。
2.実績(アイディアから商品化に至った数)
出したアイディアの数と、それに対して年間どれくらいの数が商品化にこぎ着けたか。この2点は商品企画にとって大切な企画力と実行力を計る欠かせない要素です。「年何本の企画が通り、うち年間何本が商品化されたか」を、商品名と発売日(○年○月まででOK)とともに、<職務実績>という欄を立ててその中に記載しましょう。
<職務実績>
月1回の企画会議において、年間20製品の企画が通っていた。その中で年間15製品を上市。
・販売実績やメディア掲載実績なども記載すると効果絶大
実際に商品化された後、どれだけ売れたか、消費者からの評価はどうだったのか…そこが企画が成功したか否かの分かれ道。もちろん売れ行きや知名度などは販売促進や営業など別部門の力に左右される場合が多いものの、企業側としてもヒット商品を手がけた商品企画とあればぜひとも一度会ってみたい、と考えることも多いでしょう。
書くことで不利になるようなものは書かなくて良いですが、成功を収めたプロダクトに関しては、年間の売上金額や出荷本数、メディア等での評価などはぜひとも記載しておきましょう。
3.配属先の書き方
・配属部署名はわかりやすい名前で書く
配属部署名は、必ずしも正式名称でなくてはならない、というルールはありません。会社の方針や組織図によっては、正式名称よりも通称で書いた方が部署のイメージがしやすい場合もあるでしょう。そんなときは、通称の方を記載しても構いません。
例:正式名称が「第3営業部」で「商品企画課」が通称なら、「商品企画課」と書く
・配属部署の人数も書く
配属部署を書く際は、それがどのくらいの大きさの組織なのかわかるよう、人数も明記しておきましょう。商品企画が一人しかいない企業と10名いる企業とでは、一人あたりの業務量や働き方は異なります。このように、商品企画が何名体制で従事している組織で働いていたかを伝えることで、企業側により正確にあなたの経験を伝えることができます。
4.商品企画の「PCスキル」欄の書き方
・PCスキルはword・Excel・PowerPointを中心にどこまでできるかも書く
PCスキルは、どのソフトが使えるか、だけでなく、どの程度まで使えるかまで必ず記載しておきましょう。商品企画にとってほぼマストとされるWord・Excel・PowerPointは、それぞれ下記のレベルまで使えれば、ほとんどの企業の応募基準はクリアです。
・Word 文章作成レベル
・Excel 関数レベル
・Power point 企画書作成レベル
また、Photoshopやイラストレーターを使って、デザインのラフや指示書を作成できる人は、忘れずに書いておきましょう。クリエイターとの折衝力や企画の進行力への評価に繋がる可能性が高いです。
5.「Topics」欄を設ける
このほか、商品企画の職務経歴書では、職務経歴欄に書ききれなかった細かなアピールポイントについて、「Topics」という欄を設けて記載するのも手です。自分なりに業務上で工夫した点を、2~3行程度の内容におさえましょう。あくまで職務経歴欄の内容を補足するものですので、あまり長くなりすぎるのはNGです。
オススメは、社内外問わず、コミュニケーション力、折衝力がある、ということを具体例つきで書くこと。スケジュール・納期管理や交渉力、緊急時の判断力やアサイン力(予算に対して見積もりが高くなってしまった際にどう対処したかなど)が伝わるような内容だと、相手もいっそうイメージがしやすいでしょう。
・研究部、OEMメーカー、容器メーカーとのやり取りの中で、コスト交渉や納期管理をスピード感をもって行い、取引先各社と友好な関係を築きながら業務を遂行していきました。
6.商品企画の「自己PR」欄の書き方
・化粧品への愛着を伝える
自己PR欄で、これまで書いてきた職務経歴を総括する人が居ますが、それはあまりオススメできません。一度伝えた内容を繰り返すより、ここでは「いかに化粧品が好きか」という熱意をアピールするように努めましょう。
日系・外資を問わず、多くのコスメ関連企業では、商品企画として働く人には、いつまでも化粧品好きであって欲しい、と考えられています。これは、ポテンシャルが求められる若手採用ではもちろんのこと、経験豊富なベテラン商品企画に対しても同様です。
化粧品に対して愛着があり、いつまでも高い感度を持ち続けていること。「大学時代から化粧品が好きでスーパーの化粧品売り場でレジのバイトをしていました。未だに月に5~6個の新製品を買っています」「友だちから化粧品選びの相談を受けるほど…」など、具体的なエピソードを交えて、自身の化粧品愛を語りましょう。
もちろん、中には経験さえあればOKという企業もありますが、そういう企業であっても、化粧品好きであることは、プラスに繋がる場合がほとんどです。
・コミュニケーション力の高さを伝える
この他、コミュニケーション力の高さを具体的なエピソードを盛り込みつつアピールするのも有効です。
社内の各部署はもちろん、研究者や工場、クリエイターなど…とにかく様々な立場の人と一緒に仕事をするのが商品企画。折衝力の高さや人当たりの良さはとても重要視されます。
いずれ面接で伝わることですが、せっかくのコミュニケーション力を感じ取ってもらう前に書類選考で落ちてしまっては元も子もありません。文字数が許す(加筆してもA4・2枚以内に納まる場合)ようであれば、化粧品への愛着に加え、コミュニケーション力の高さも、具体的なエピソードを交えて伝えておきましょう。
まとめ
以上が商品企画の職務経歴書の書き方です。
ポイントは、次の2点。
1.仕事の幅(特に企画以外の仕事をどこまで行っていたか)
2.実績(アイディアから商品化に至った数)
どれくらいの幅の仕事を担当し、その結果、自分の企画からどのような実績を生み出すに至ったかを職務経歴欄であまさず伝えること。その分、自己PRでは、化粧品に対する愛着やコミュニケーションスキルの高さをアピールしましょう。
商品企画とは…
新しいコスメ商品のアイディア・企画を立案し、商品化に向けて関係各所(研究所や工場、デザイナーなど)と連携を取りながら、開発をディレクションしていく仕事。
※ 上記以外の欄の書き方、基本的な職務経歴書の書き方は…
全職種共通・化粧品業界の職務経歴書の書き方
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