化粧品業界の転職ガイド
vol.3転職活動ってどうやってするの?後編

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前回、化粧品業界の求人を探す際の4つの手段についてお話ししました(ハローワーク、知人紹介、求人サイト、人材紹介会社)。求人を効率よく検索し、また、細密な情報を得るためには、どの手段が最適か。詳しく解説していきます。

ハローワークに化粧品業界の求人はさほど多くない

ハローワークは、企業からすれば無料で求人が出せるため、どこも求人を出しているだろうと思いがちですが、実際は採用にコストを掛けられない小さな企業やローカル企業の求人がほとんど。大手企業は新卒採用が中心で中途採用自体がそもそも少なく、求人が発生したとしても、紹介会社や自社ホームページで募集を行うケースが大半です。また、ピンポイントの募集を行う大企業や、資本に余裕のある中堅企業の場合、採用コストを掛けてでも確実に優秀な人材を確保したい狙いがあり、人材紹介会社経由で募集を掛けることが多いです。
また、ハローワークに寄せられる求人の情報は、必要最低限のもの。ハローワーク職員も1社1社の内情を詳しく把握しているわけではありませんから、別途リサーチ手段を講じる必要があります。

ブランド力のある企業ほど、求人サイトには求人を出していない

有名企業や人気企業は、大々的に募集を掛けると未経験者からの応募が殺到し、肝心の経験者を採用する前に人事部門がキャパシティオーバーしてしまいます。こうした状況を防ぐために、求人サイトには広告を出さず、人材紹介会社を利用します。そこで社名を伏せた“非公開求人”というかたちで募集を行いつつ、人材紹介会社から、逆に優秀な方を紹介してもらう…というスタイルを取るのです。
求人サイトは必要な情報がまとまって掲載されているメリットがありますが、逆に言えばそこに書かれている以上のことはわかりません。

近年では、人材紹介会社の利用が伸びている

何十年も前からあるハローワークや、30年以上の歴史がある求人広告などに比べて、人材紹介というビジネスが誕生したのは1997年。年代によっては、その存在にあまり馴染みがないかもしれません。しかし、化粧品業界で働く20~30代の多くが、今では人材紹介会社を利用しています。

これまで、人材紹介会社では、マーケットの大きい製薬業界やアパレル業界を担当するコンサルタントが、化粧品業界も“兼務しているだけ”という状況が一般的でした。しかし、ここ数年で、業界専門の人材紹介サービスが広まり、化粧品業界だけを専門とする、知識とノウハウに長けたコンサルタントが誕生しました。これにより、従来の「ただ求人を紹介してもらう」というだけではない、「各企業と業界の動向の共有」「職種別のキャリアアップ相談」「経験・希望・状況に合わせたより確実な求人紹介」「企業特性・業界特性に基づく面接対策」といった、まさしく化粧品業界に特化したサービスを受けられるようになりました。

化粧品業界に特化した人材紹介会社では、求人の有無にかかわらず、コンサルタントが各企業の人事担当や現場マネージャーなどと定期的に情報交換を行っているため、その企業の内情について、かなり詳しく教えてもらうことができます。他にも、選考時に部門マネージャーに会わせてもらうことができるなど、社内の雰囲気をぐっと掴みやすくなると言えるでしょう。

とはいえ、人材紹介会社だけに期待をしすぎるのも禁物。企業によっては、求人サイトか人材紹介会社か、どちらか一方にしか求人を出していないケースもあるからです。化粧品業界専門の人材紹介会社に登録する一方で、求人サイトでも独自に求人を探したり、友人・知人のツテを頼ってみたりするなど、可能性を広げていくことが重要です。

自分がどれほど「評価されるか」は人材紹介会社で知る

普段、他社の同業者と自分の実力を比較できる機会はそうありません。社内ではまずまず評価されている自分の力は、環境が変わるとどう評価されるのか…自分自身の市場価値を見極めてから転職活動を始めるためにも、人材紹介会社に、自分の実力を世間がどう評価するのか見極めてもらいたい、という方が増えています。化粧品業界に特化した人材紹介会社では、ほかにも「どんなスキルを身につければ今後の転職で有利になるか」といったアドバイスを得ることもできます。

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