5分でわかる、各職種の転職術
デザイナーの転職

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『デザイナー(グラフィックデザイナー)』
とは、化粧品の広告や販促ツールを
デザインする仕事

化粧品メーカーの社員として活躍するインハウスデザイナーは、商品やブランドの認知を広めるためのデザイン業務を行う。主に商品パッケージを手がけるパッケージデザイナー、カタログやDM・POPなどの紙モノを手がけるグラフィックデザイナー、ブランドサイトや通販サイトを手がけるwebデザイナーに分類される。ここでは、中でも求人の多いグラフィックデザイナーについて解説する。

デザイナー(グラフィックデザイナー)の仕事内容

グラフィックデザイナーが担当するのは、紙まわりのデザイン。
AdobeのilustratorやPhotoshop、Indesign等のソフトを使い、下記の業務を行います。

  • カタログや会報誌の誌面デザイン
  • 雑誌広告のデザイン・作成
  • ダイレクトメールのデザイン・作成
  • POPやディスプレイパネルなど店頭販促ツールのデザイン

商品企画・販促企画との連携をはじめ、営業部署からの「店頭の売上を伸ばすためのPOPを作成してほしい」というオーダーに応えたり、広報・PR部門と協力しあいながらイベント用の冊子を作る…など、他部門とリレーションを取りながら、デザインを突き詰めていくことが多いのが、化粧品メーカーのインハウスデザイナーです。
グラフィックデザイナーの仕事は、主に完成した商品を広めるためのデザイン業務。パッケージデザインやブランドデザイン等、プロダクト自体のアートは、先述の通り、インハウスのパッケージデザイナーまたは外注先のデザイン事務所が行います。但し、従業員数が少ない企業では、グラフィックデザイナーがパッケージデザインを兼務する場合もあります。

デザイナー(グラフィックデザイナー)の求人数

多くの企業で、少数精鋭の部門につき、求人数は決して多いとは言えません。ただし、仕事の特性上、他の部署では代替が効かないポジション。欠員が出た際はすみやかに募集が行われる傾向にあります。

また、それまで外部のデザイン制作会社に委託していた業務を内製化するために増員または初めてデザイナーを採用する、という企業や、これまで派遣やアルバイトでまかなっていたのを正社員に置き換えるなど、デザイン部門の強化に伴って採用を行う企業も少なくはありません。決して多くはないものの、市場には常に一定数以上の求人があるのがグラフィックデザイナー求人の特徴です。
なお、パッケージデザイナーに関しては、インハウスで採用を行っている企業が少なく、求人数はかなり限られています。

デザイナー(グラフィックデザイナー)の転職 こんなスキルがあると有利

ほとんどの場合、化粧品業界でのデザイン実績は不問。別業界でインハウスデザイナーをしてきた方も、デザイン事務所や制作会社に居た方も、応募できる求人は多いでしょう。
但し、女性向け消費財のデザインに関わった経験がない場合は、選考上かなり不利になることが予測されます。逆に、エステ・美容関連やブライダルなどの分野で制作経験がある場合は、プラス評価に繋がりやすいでしょう。
また、html等のコーディングスキルは、一見グラフィックデザインには無関係に思えるものの、webデザイナーのサポートや、web担当者不在時の急なサイト更新にも対応できることから、好印象を持たれる場合があります。

デザイナー(グラフィックデザイナー)の履歴書や職務経歴書、
面接時に工夫すると差が付くポイント

デザイナーの場合、履歴書と職務経歴書以外に、必ず作品集を用意しておきましょう。どんなに経歴が優秀な人物でも、作品・作風を見ないまま採用に踏み切る企業はそうありません。作品集を作る際のポイントは、自分の作品をまんべんなく載せるのではなく、応募する会社のイメージに近いものに絞ること。作品集を見るのは、その企業のデザイナーまたはディレクター。そのブランドのイメージに近い作品をたくさん見せた方が、「あの仕事を任せられそうだ」と具体的にイメージしてもらいやすいでしょう。
作品集の形式は、特に指定がない場合、PDFで作成してデータ便やFirestorageなどのファイル転送サービスで送るのがベターです。

また、面接時にはコミュニケーションスキルもチェックされます。これまでフリーのデザイナーだった方や、デザイン事務所等の環境で仕事をしてきた方は、特にビジネスマナー等、社内の雰囲気に順応できるかも面接では見られています。

  • あらかじめビジネスマナー本などを熟読しておく
  • 相手の目を見て大きな声でハキハキ話す

といった点はしっかり意識して臨みましょう。

また、メーカーのインハウスデザイナーになる、ということは、そのメーカーに対する熱意・好意の有無が重要視される面も。志望動機を聞かれたときにしっかり答えられるよう、その会社・ブランドの商品には前もって触れておくことが大切です。ブランドのファンになるくらい、商品について熱く語れると印象にも残りやすいでしょう。

デザイナー(グラフィックデザイナー)の転職理由・キャリアアップ

デザイナーの転職理由として多いものは、

  • 安定した職場で働きたい(主にデザイン制作会社やフリーランス出身)
  • もっと自分の好きなブランドや世界観のデザインを手がけたい
    (別のメーカーのインハウス出身)
  • 給料や各種待遇の改善
  • 人間関係、社風とのアンマッチ(別のメーカーのインハウス出身)

といったものが挙げられます。

デザイナーのキャリアアップとして多いのは、

  • より上流のディレクターポジションを目指す
  • デザインだけでなく、企画の大枠まで手がけるために販促企画にシフトする

といった道。
ついデザインだけしていればいい、と考えがちですが、企業側は成長意欲のある人員こそ採用したいもの。将来どういう人材になりたいかまでイメージできていると、面接の際に有利です。

デザイナー(グラフィックデザイナー)の企業選びのポイント

デザイナーとして転職する場合、化粧品メーカー各社の情報収集を念入りに行いましょう。特に他業界やデザイン会社、フリーランスから転職をする場合は、化粧品メーカーで働くことが、今までとどれくらいギャップがあるのかも、想像を働かせておく必要があります。
化粧品メーカーでは、他部署に合わせて就業規則が組まれているため、社風やオフィスの雰囲気、出社時間や礼節、業務中の態度に至るまで…クリエイティブ業界の一般常識と異なる可能性も。社風や規則は企業により様々なので、できる限り自分に合いそうな職場を見つけられるよう、情報収集が欠かせません。ネットで突っ込んだ情報が見つからない場合には、人材紹介会社を利用すると、各社の内情を知ることができるでしょう。

また、デザイン会社から初めて化粧品メーカーへ転職する人は、環境や社内の雰囲気の違いにギャップを感じることも。業務内容や仕事の進め方、納品形態も、クライアントのデザインを請け負う場合と、自社でデザインを完結させる場合とでは異なります。化粧品業界以外でも構いませんから、インハウスデザイナーの知り合いが居れば話を聞く、居なければ専門書を読むなどして、予習しておくと良いでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

化粧品業界の転職トピックス 一覧ページへ