5分でわかる、各職種の転職術
SV(スーパーバイザー)の転職

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『SV(スーパーバイザー)』とは、
店舗の管理を担う職種。

自社店舗を訪問し、売上管理や美容部員のマネジメントを行いながら、店舗の売上げを最大化していく。
一般的には担当エリア制で、一人あたり5~20程度の店舗を同時に受け持つ(企業により違いあり)。
但し、エリアが広い場合は日本中を飛び回る場合も。
一部の企業を除いて男性が多い傾向にある。
このページでは、百貨店担当のSVの転職術を解説する。

SV(スーパーバイザー)の営業対象と役割

各店舗の売上向上を担うSV(スーパーバイザー)。具体的には、定期的に店舗を訪問し、店長と打合せを行うことで従業員と店舗の現状を把握しながら、次のような業務を行っていきます。

  • 店舗の売上管理
  • 店舗ごとの採用活動(派遣・パートなど)
  • 美容部員のマネジメント
  • 新商品の販売施策等の共有
  • 店舗の内装や雰囲気のチェック

店長以外にも、自ら積極的に美容部員とコミュニケーションを取り、彼女たちのモチベーションアップに努めることも。スタッフと一体になって店舗を盛り上げていく信頼構築が欠かせません。

SV(スーパーバイザー)の求人数

ここ最近は新ブランドを立ち上げる企業や新店舗を進出させる企業が出てきたことから、求人数は比較的増加トレンドにあります。

百貨店化粧品全体で売上が減少したリーマンショック直後は、さすがに求人数が減少しましたが、SVを「将来の営業候補」と位置づけている企業もあるため、百貨店営業よりも求人が発生しやすい特徴があります。

百貨店の数自体が年々減少していることから、今後も増加トレンドが続くとは言えませんが、企業・ブランドの店舗拡大とセットで増員がはかられることが多いため、業界の動きをチェックしていれば、直近の動きは予測しやすいでしょう。

もうひとつSVの求人数を考える上で意識したいのが、新卒採用に積極的な企業では求人が発生しにくい、ということ。日系大手のような新卒社員が多い企業では、欠員が発生しても新卒社員をSVに配置するため、中途採用を行わずとも補充が済んでしまうのです。

SV(スーパーバイザー)の転職 こんなスキルがあると有利

ほとんどの企業が未経験採用こそ行っていませんが、1~3年のSV経験さえあれば、それだけでじゅうぶん書類選考を通過できる可能性があります。

選考時に重視されるのは、美容部員と円滑にコミュニケーションできる人当たりの良さや、ホスピタリティの高さ、多くの店舗(または遠方の店舗)を兼任するフットワークの軽さや出張対応の可否、といった性格的な特性面。加えて、売上数字目標に対するコミットメント力や人員配置能力といった実績面も見られることが多いです。

前述の通り、「将来は営業職にキャリアアップしてもらうこと」を前提とした企業が多いため、こうした数字・実績面で語れるエピソードがあると大きな差が付きます。

SV(スーパーバイザー)の履歴書や職務経歴書、
面接時に工夫すると差がつくポイント

企業側としては、「この人は大切な店舗を任せて大丈夫な人か」という観点で見てきます。
そのため、できるだけ相手がイメージしやすいように、これまでの実績や自分なりの成功体験を伝えることが重要です。

  • 「前年比○%」「売上げ目標に対して○%」といった具体的な数字
  • 「赤字店舗を黒字化させた」「美容部員の定着率を高めた」といった結果の部分
  • 上記を「どのようにして実現したか」工夫した点とプロセス

大切なのは、数字・結果・プロセス(工夫点)の3つを併せて伝えること。
詳しい説明は面接時に口頭でした方が伝わりやすいでしょうから、まず職務経歴書の段階では、最低限この3つは明記しておくようにしましょう。

SV(スーパーバイザー)のキャリアアップ

SVとして経験を重ね、百貨店の現場を知った人は、大きく分けて次の2つにキャリアアップするケースが多いです。

  • 百貨店営業職(男性に多いキャリアアップ)
  • トレーナー・インストラクター(数字よりも美容部員へのフォローにやりがいを見いだした女性に多いキャリアスライド)

SVとして何十年もキャリアを積んでいく人は希ですが、中にはハイブランドに転職することで、より大きな売上数字や店舗を任されるSVになりたい、というケースもあるようです。

SV(スーパーバイザー)の企業選びのポイント

SVの転職・退職理由として多いのは、大きく分けて2つ。

  • 営業やトレーナーなどの仕事をより多く兼務したい(キャリアアップ)
  • 激務に疲れ、もう少し落ち着いた環境で働きたい(待遇改善)

一つめの場合は、求人を見ながらSVの業務の幅が広い企業を探すか、場合によってはSVではなく、キャリアアップしたい職種(営業やトレーナーなど)に直接応募してしまうのも手です。

二つめの待遇改善希望の場合、大切になるのは、出張の頻度や受け持ちエリアの広さ、目標の高さといった内部情報を企業ごとに把握して転職活動を行うこと。求人サイトや企業ホームページを見ても、これらの情報は出ていません。面接時に質問すれば知ることができますが、大抵の場合は聞くことでマイナスな印象を与えてしまいます。

ふだん百貨店フロアで情報交換をしている他社SVが居るなら、こっそり聞いてみるのも手ですが、そうでない場合は、人材紹介会社を利用するのが良いでしょう。

人材紹介会社は企業から様々な情報を事前に預かっているため、応募前の段階から、企業の内部情報を聞くことができます。また、「極秘戦略に絡む募集のためおおっぴらに求人を出しにくい」といった事情から、SVの求人は求人サイトやハローワークよりも人材紹介会社に集まりやすい傾向があります。

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